八ヶ岳の計画

八ヶ岳のどこに行くか
 八ヶ岳テント泊登山を一念発起して以来、木こりは本屋でガイドブックや1:25000図やらを買い込んで、登山コースを検討しました。八ヶ岳といえば編笠岳、赤岳、阿弥陀岳などの南八ヶ岳と、北横岳、蓼科などの北八ヶ岳に大別されます。あぐりはロープウェイを使って北横岳に登ったこともあるということで、ここは、ふたりとも行ったことのない、そして八ヶ岳の核心とも言える南八ヶ岳を目指すことにしました。さらに「八ヶ岳を目指す」といえばやはりその最高峰に登っておきたいものです。となると目的地は赤岳2899mです。

 しかも、テント山行となれば慣れない大荷物を背負っての登山になりますから、山頂近くまでテントを担ぎ上げたり、幾つものピークを巡るいわゆる「縦走」はまず無理と考えました。そこで、次のような計画を立てました。

・山行は1年で最も天候の安定する「梅雨明け10日」を狙う。
・1日目 テント場までテントを担ぎ上げる。
・2日目 テント場にテントを張ったまま、デイパックに最低限の装備だけ入れて登頂。テント場に戻ってテントを撤収して下山。

 これなら、テントをかついで鎖場を登るような無理をする必要はないし、重荷の登りで疲れる1日目は行程がうんと短くできます。この条件にぴったりなのが美濃戸から赤岳へのコースです。

コース決定!
 路線バスは美濃戸口までですが、マイカーなら更に林道を進んで美濃戸まで入れるようです。そこから出発すれば、テント場のある行者小屋まで2時間、テントを担いでゆっくり登ったとして3時間強くらいでしょうか。行者小屋には水場もトイレもあってビールも販売しているらしく、快適なテント泊ができそうです。1日目はテントを設営して、あとはのんびりするだけ。

 2日目は夜明けとともに起き出して朝食。その後、デイパックに雨具、水、行動食、ファーストエイドキットなど最低限必要な装備だけ詰め込んで、テントはそのままに赤岳山頂を目指します。ガレ場の多い急登を嫌わなければ「文三郎道」と呼ばれる最短ルートを登って2時間ほどで山頂に立つことができそうです。登頂後は同じルートを行者小屋に戻り、テントを撤収して美濃戸に下山します。順調に行けば2日目は正午には車に戻っていることができるかもしれません。混雑などで鎖場の通過に時間がかかった場合や、「文三郎道」を嫌ってややマイルドなルートを選んだとしても午後早い時間に行動終了できます。

 本番のコースはひとまずこれに決定しました。

テント山行トレーニングはどこに行くか
 慣れないテント山行ですから、道具をそろえていきなり本番に突入というのは危険です。本番よりマイルドな山域で予行演習をしておきたいところです。本当にテントを担いで今の体力で2時間も3時間も山道を登れるのか、装備に不備はないか、設営や撤収に手間取らないか、など不安材料はたくさんあります。

 本番山行を一回り小型にしたみたいな山行ができる場所をいろいろ探した結果、八ヶ岳の東の向かい側の瑞牆山と金峰山あたりの山域がちょうどいい候補地であることがわかりました。瑞牆山荘に車を置いて、1時間ほど登った富士見平小屋のテント場にテントを張って瑞牆山に往復するか、さらにもう1時間登った大日小屋のテント場をベースに金峰山を目指すか。

 そこで、7月19〜21の3連休にこの予行登山をやって、八月初旬に本番登山を実現するという計画になりました。プロジェクトは着々と進んでいます。


 ちなみに上の二つの図は「カシミール3D」で作った画面です。八ヶ岳の東側、山梨県の瑞牆山山頂付近から見た風景を作図したものです。カシミールは優れた山岳展望シミュレータです。安いし(^^; 本屋で売ってます。