片添ヶ浜で釣りキャンプ

日 時

2015年9月下旬 1日目15:30〜17:00(片添漁港)、2日目10:00〜11:00(伊保田港)、16:00〜17:30(片添漁港)、3日目10:00〜12:00(片添漁港)(

場 所

片添漁港・伊保田港堤防(山口県)

釣果
(3日分)

サヨリ(18〜30cm)×約20、アジ(5〜15cm)×約20、イワシ(22cm)×1、メバル(15cm)×1、ベラ(7〜20cm)×4、その他スズメダイ・チャリコ・リュウグウハゼなど

釣行記

周防大島の片添ヶ浜オートキャンプ場

 木こり一家はシルバーウィークの連休に片添ヶ浜オートキャンプ場に2泊3日ででかけました。片添ヶ浜は釣りのメッカ周防大島の南東部にあって、キャンプ場の目の前が写真の片添漁港という、釣りキャンプにはうってつけの場所です。高台にある見晴らしのいいコテージが人気らしいのですが、木こりたちは夏場はテントです。テントサイトからも海が見えます。

 岡山を朝8時に出発。周防大島に渡る橋の手前の柳井の街で食材の買出しをするのですが、柳井まで休み休み行って4時間弱の予定が、山陽道の事故渋滞にハマってたっぷり6時間かかってしまいました。スーパーで手早く買い物を済ませて周防大島に渡り、釣具屋で明日用の冷凍のコマセと今日これから用の解凍コマセを1ブロックずつ、青虫と砂虫を600円ずつ買って、片添に急ぎます。なんとか15時半過ぎにチェックインして、テントとタープを超特急で設営します。16時半過ぎに釣具を持ってハァハァ言いながら片添漁港へ突入しました。

右堤防で小アジが入れ食い
 片添漁港は隣接の海浜公園の広い駐車場に車が置けます。家族連れに人気の釣り場なので連休にはいつでも混雑しています。堤防は漁港の左右にあって左のほうが有望なのですが、左の堤防は外側が1mほど高くなっていて小さな子どもでは水面が見えません。右の堤防は子どもでも見晴らしがいいのですが、港内側にはロープなどがたくさん入っていて釣りのできる場所が限られています。

 今回は見渡すと右堤防の手前のほうしか入れそうにありませんでした。先に釣っていた人たちに挨拶して状況を聞くと、港内側に投げサビキで小アジが来ているとのこと。足元ではスズメダイしかかかりませんよ、と教えてくれました。それならということで、ぴょん吉の子ども用のリール竿には足元狙いのサビキを、8ftのエギングロッドにはウキをつけて軽めの投げサビキ仕掛けにしました。ぴょん吉はさっそくスズメダイを釣り上げました。

 木こりは港内に向かって投げサビキ。ウキ下は50cmくらいにごく浅くして放り込むと、すぐにビクビクとアタリがあって元気な小アジがかかりました。バラシも多くリリースサイズも多いのですが、それでもほぼ入れ食い状態です。実釣1時間ほどで夕食用の小アジは十分に確保できました。ぴょん吉の竿で足元サビキをしていたあぐりは、メバルを仕留めました。あぐりはサビキでいつもメバルやメジナなどの「ちょっといいやつ」を釣りあげます。

伊保田港西波止でベラ
 2日目の午前中、行ったことのない釣り場に行こうということで、周防大島東端の伊保田港に行ってみました。伊保田港はフェリー埠頭などもある大きな港ですが、陸奥記念館やキャンプ場がある陸奥記念公園に隣接した西波止が空いていたので、そこで釣ることにしました。時合い的にはいい時間ではありませんでしたが、木こりたちが釣り始めると続々と家族連れがやってきました。

 足元に落とした砂虫の仕掛けには第一投から活発な反応があって、何かと思ったら小ベラ(キュウセン)でした。ベラは入れ食い状態で次々に釣れましたが、全体に小さいのばかり。関東では釣れても捨ててしまう魚ですが、西日本ではスーパーで一山いくらで売っています。大きいのを中心に3匹だけキープして食べてみることにしました。同時に投げサビキもやっていたのですが完全に不発。何の反応もありませんでした。周囲もあまり釣れている様子はありませんでした。なんとなくイマイチの結果で不完全燃焼の釣りでした。

片添港でサヨリ入れ食い!
 2日目の午後はぴょん吉はキャンプ場で遊びたいということで、木こり一人でまた片添港に出かけました。最初、右堤防の手前しか空いてなかったので、そこに入ったのですが、状況は前日と同じ。投げサビキで小アジだけでした。普段なら小アジ入れ食いなら十分喜ぶところですが、さすがに今日も同じではつまりません。小アジを釣ってはリリースを繰り返してふと左堤防を見ると、何人かの釣り人が撤収したらしく、真ん中へんがごそっとあいています。「それ!」というわけで、あわてて荷物を持って、片手には投げサビキの仕掛けを付けたままの竿を握って左堤防に向かいます。

 この場所に入れたのは初めてです。こういうときのために持ってきた大粒のサシアミを、投げサビキの鈎のうちの2つくらいにつけて、早速遠投……のつもりだったのですが、8ftのエギングロッドで8号程度のオモリですからたいして飛びません。周りの釣り人のウキより随分手前に着水しました。あ! しまった。気が焦ってウキ下50cmのまま放り込んでしまいました。アジはもう少しタナを深くしないとダメだったな……と思ったとたん、ウキがパタンと倒れました。食い上げのアタリです。急いでリールを巻いてみると、グングンと強い手ごたえ。ウキがぐいぐいと海中に持っていかれます。小アジとは全く違う手ごたえ。こんな水面直下で大アジがかかったのかと思って、勇んで巻き上げてみると、大暴れしながら上がってきたのは銀色に光るずっしりと重いサヨリでした。実はサヨリを釣ったのは初めてです。しかも30cmはあるいいサイズ。付け餌のサシアミに食っています。なるほど、ウキ下を短くしたサビキならサヨリも釣れるのか。

 たまたま当たりパターンだったのでしょう。鈎は4号のサバ皮6本鈎。コマセを詰め替えてサシアミを2、3匹つけてエイ! ボチャン。ウキがぴょこぴょこパタン、グッとあわせてサヨリ大暴れ。これの連続で30cm級のサヨリが続けざまに釣れました。エンピツサイズも混じり、昨日より少しサイズのいい小アジも混じります。もうテントに帰らねばならない時間ですが、あぐりに「釣れてるからもうちょっと」とLINEを送ります。アタリがないときには仕掛けをゆっくり手前に引いてみると(その動作でサビキが水面近くに寝るからでしょうか)、それが誘いになってまたサヨリがかかります。アタリが遠のいたときにウキ下を長くしたりしてみたのですが、それでもサヨリが食ってきます。またウキ下を短くしたら今度は小アジとイワシが一荷でかかりました。しかもイワシは刺身にできそうなサイズ。

 すっかり釣りを堪能した木こりでした。周囲の釣り人は釣れてない様子でしたので、ほんの短時間でしたが、このときだけは竿頭的存在でした。テントに帰って釣果を見せたら、あぐりもぴょん吉もビックリでした。あぐりが魚をサバいてイワシとサヨリの大物は刺身に、それ以外はバーベキューで食べました。ベラの素焼きは、見た目の毒々しさに反して淡白で香ばしい味でした。今度からいいサイズのベラはキープすることにしよう。バーベキューの後は海水浴場の砂浜に出て花火をしました。草むらではマツムシが「チンチロリン」といい声で鳴いています。空にはカシオペア座のWの形がくっきりと見えました。

こんどはぴょん吉にもサヨリ
 3日目はキャンプを撤収してチェックアウトし、今度はあぐりもぴょん吉も一緒に片添港を覗いてみました。そうしたら運よく左堤防の真ん中が空いています。ちょうど昨日、木こりが入れ食いを経験したその場所に入れました。早速、準備に取り掛かりますが、昨日よく釣れたのでコマセがもうこぶし大くらいしか残っていません。しかもクーラーボックスの氷が解けてしまっているので、コマセもぼちぼち黒ずんで腐りかけています。こんなときのために用意してあった、常温保存の袋入りのコマセを混ぜてカサ増しをしました。サシアミはまだ半分残っています。昨日と同じサバ皮4号のサビキ仕掛けをつけて投げてみました。最初は反応がありませんでしたが、2、3回投げるうちに、また昨日と同じようにウキがぴょこぴょこパタンでサヨリが釣れました。サビキ仕掛けの鈎にサシエサを付ける作戦は大当たりです。

 そこで、木こりが仕掛けを投げてすぐぴょん吉に渡してみたら、ぴょん吉も上手にサヨリを釣り上げました。また小アジもかかりました。同じようにしてあぐりも釣りました。このときも周囲の釣り人はあまり釣れていなかったようで、木こりたちが次々サヨリをあげるので注目を浴びました。「それ、なんていう魚ですか?」なんて聞く人もいました。木こりの釣り方を熱心に見ている釣り人もいました。「永遠の初心者」の木こりがこういうふうに注目を浴びるのは大変珍しいことです。

 隣の人が帰るときにあまったコマセを下さったので、午前中いっぱい遊ぶことができました。虫エサの出番は少なかったのですが、氷の入ったクーラーボックスに入れておいたら3日目までずっと元気でした。

ぴょん吉

「ベラ、めっちゃおいしかった!」