片添ヶ浜で釣りキャンプ

日 時

2013年9月中旬
  1日目(16:30〜18:00)、2日目(10:30〜12:00)

場 所

片添港(山口県)

釣 果

メジナ(22cm、17cm)×2、アジ(23cm)×1、小アジ(10cm×たくさん)、カワハギ(15cm)×1、メバル(13cm)×1、ベラ(12cm)×2、スズメダイ(〜8cm×たくさん)

釣行記

周防大島のキャンプ場で釣り
 木こりとあぐりとぴょん吉は、9月中旬の3連休で山口県周防大島の「片添ヶ浜海浜公園オートキャンプ場」にキャンプに行きました。キャンプ場の目の前に釣りのできる漁港と海水浴場がある、付加価値満載のキャンプ場です。釣りのメッカ周防大島で、普段はなかなかできない朝マズメ、夕マズメの釣りも可能という絶好のロケーションです。

 おりしも日本の南方海上には台風が接近してきています。中止すべきかどうか迷ったのですが、2泊3日の予定を、天候を見て1泊にするつもりで岡山を出発してきました。岡山市内から山陽道を西へ。岩国市の玖珂ICで高速を降りて、昼食と買い出しのための柳井の街に向かいます。途中のパーキングで十分休みを取りながら行くので4時間近くかかりました。

 昼食後にスーパーでバーベキュー用の牛肉や野菜を買い込んで、いよいよ周防大島へ向かいます。本土から島へは大島大橋で渡ります。「海の上を橋で渡るよ」と言ったらぴょん吉は「おー!」と感動していました。大島大橋を渡るとすぐにかめや釣具大島店があります。ここで片添ヶ浜の状況を聞くとサビキでアジとのこと。溶かしたコマセ1kg、翌日用の凍ったコマセ1kg、他にいちおう砂虫と青虫(関東でいう砂イソメと青イソメ)を500円くらいずつ買って現地に向かいます。

急いでテント設営して漁港へGO!
 キャンプ場のチェックインは15時。満潮は17時前くらいです。手早くテントとタープを張って釣りに行きたいところですが、今回は雨や風に備えてテントサイトの設営は念入りにやらねばなりません。予備ロープまで張っていて結構時間がかかってしまいました。16時半になって釣りの支度をしてテントサイトから徒歩で片添漁港に向かいます。釣り場まで徒歩というのは初めての経験かもしれません。

 港の堤防は左右にありますが、見ると釣り人でいっぱいです。右側の堤防が低くて子どもでも釣りやすそうだったのですが、先のほうは先客がびっしりで根元のあたりにしか入れませんでした。隣で釣っていた女性に状況を聞くと「いま、アジが来てるところですよ」とのこと。港内を見ると小魚が群れているのがよく見えます。さっそくサビキの準備をして、投入。すると第一投からチビアジやスズメダイがかかりました(当初「イサキの子」だと思ってそのように書いていましたが、後日図鑑で調べるとスズメダイでした)。たくさん釣れちゃうとサバくのが大変だから、10cm以下の豆アジはリリースです。

 ぴょん吉もスズメダイや豆アジを釣り上げました。満潮直前の時合いに木こりは20センチ超の刺身サイズのアジを釣り上げました。小さな漁港の堤防の、しかも「付け根」の「内側」で20センチ超のアジが釣れるなんて、さすが周防大島です。来てよかった!

アフターフィッシングはBBQと花火
 テントサイトに戻るとぼちぼちあたりが暗くなってきました。急いで管理棟でコインシャワーを浴びてきた木こりは、炭火を起こしてバーベキューの準備です。あぐりは一番大きなアジを刺身におろしました。小さなアジは炭火焼にします。

 炭には木こりのこだわりが少々あります。ホームセンターの安いマングローブ炭ではなく、岩手の切炭(黒炭)2〜3kgと備長炭(白炭)1kgを持ってきています。特に備長炭はなかなか着火しないので敬遠されがちですが、チャコールスターター(Amazonで1000円くらいで買った)を使えば団扇でパタパタすることもなく、20分ほどほおっておくだけで切炭も備長炭も真っ赤になります。これをバーベキューコンロに並べて追加の炭を乗せれば、バーベキューをスタートできます。肉や野菜を焼いているうちに、炭から炭へ燃え移ってコンロ全体が真っ赤になります。黒炭は1時間強で火力が落ちますが、そのあとは備長炭が2〜3時間頑張ってくれますので、ゆったりした気持ちで食事が楽しめます。また、マングローブ炭とちがって爆ぜたり嫌なにおいがしたり、煙が出たりといったこともありません。奮発して買った国産牛のステーキ肉も、まわりはカリっと中はジューシーに焼きあがります。

 バーベキューのありがたみがまだわからないぴょん吉の一番の楽しみは花火です。キャンプ場は花火が禁止なので、これまたキャンプ場から目の前の片添ヶ浜海水浴場の砂浜に出かけて花火をしました。台風が着てなかったら泳ぐつもりだったのですが、今回は花火ができただけもラッキーと思わねばなりません。

2泊目はキャンセルして帰路に着くも……
 夜中にしばらくパラパラと雨が降りました。朝になってテントの外に出てみるとタープがバタバタと暴れるほどの風が吹き出していました。スマホのピンポイント天気予報を見ると、周防大島は夜には台風の強風域に入って風速10mを超えるという予報が出ています。風速2桁ではタープが飛ばされる危険性がありますので、2泊目はあきらめて撤収することにしました。急いで朝ごはんを食べて、テントを片付け終わった朝8時過ぎに雨が降り出しました。2泊目をキャンセルしてチェックアウトし、そのまま岡山に帰るつもりで大島大橋に向かいました。

 しかし、しばらく走っていると雨が上がって晴れ間も見えてきました。これは釣りできるんじゃないか? ということで、大島の北西部にある椋野港の堤防に行ってみました。北からモロに強めの風が吹いていますが、点々と釣り人が入っています。やっていた人に「釣れてますか」と聞くと「つれませんねー」とのこと。まあ、だめもとで少しやってみようということで、得意の「ボウズのがれサビキ」などを取り出してコマセと虫エサのダブルを試したのですが、たまーにフグっぽいアタリがあるだけで、魚がいる気配がありません。結局、木こりがフグ1匹釣っただけでギブアップ。

片添港に戻ったのが大当たり!
 どこか風裏になる島の南側の漁港にでも回ろうということで地図で場所を探してみたのですが、下調べしてないので見当がつきません。そこで、じゃあいっそのこと片添ヶ浜に戻ろうかということになりました。島の反対側まで帰ってきてしまっているので、片添に戻るのに30分以上かかりました。

 昨日と同じ右側の堤防の付け根部分に戻ってきたのですが、ちょうど干潮で魚の姿がありません。近くで釣っていた人に聞いても「釣れてませんね」とのこと。こりゃハズしたかなと思って、木こりは虫餌で胴突き、あぐりはサビキを始めます。ぴょん吉はときどきどっちかの竿を借りて釣るという感じ。

 あまり期待せずに始めたのですが、木こりの竿にはいきなりベラが飛びつき、あぐりの撒くコマセにはスズメダイの集団が群がってきました。お、これは釣れなくもないかな。

 そのうち胴突きの竿を持っていたぴょん吉が「来てる! 来てる!」と騒ぎ出しました。釣り上げたのは15cmはあるカワハギでした。すごいすごい。それからあぐりの竿にグレ(メジナ)が2匹続けてかかりました。2匹目は20cm超えの結構なサイズ。グレだグレだと木こりが騒いだらあぐりが「食べられるの?」などというので、隣の「釣れない」と言っていた釣り人が「それ、高級魚ですよ」と若干うらやましそうな感じで教えてくれました。

 あぐりのサビキ竿には小さいサイズながらメバルも掛かり、思わぬ大漁となって昼ごろ納竿しました。時合に関係なくこれだけ釣れるのは、返すがえすも周防大島のすごさです。しかももう一度言いますが小さな漁港の堤防の内側の付け根部分という、条件の悪い場所にもかかわらずです。

 釣りの上手な人たちから見ると大した釣果ではないでしょうが、「永遠の初心者」の木こりたちにとっては大満足の釣りになりました。

 岡山への帰り道、広島県に入ったあたりから雨風になって、時折暴風雨状態にもなる中を岡山に帰りました。2泊目キャンセルは正解だったようです。自宅でお魚パーティーで締めくくりました。