近所の川で遊び釣り

日 時

2005年07月中旬(10:30〜14:30)、晴

場 所

太田川本支流下流域(広島県)

釣 果

カワムツ(5〜20cm)×10くらい

釣行記

久しぶりの釣行
 広島に移住して第一弾の釣りからもう1年近くたとうとしています。釣り人であることを忘れて仕事に取り紛れた1年間でした。決して仕事に余裕ができたわけではないけれど、急に思い立って、木こりとあぐりは自宅近くを流れる古川とその本流の太田川に雑魚釣りに出かけました。

 出かけたと言っても、古川は自宅のすぐそばを流れている小川です。鮎釣りで有名な太田川も自転車で5分か10分くらいのところ。土地勘のないところで新しい釣り場を開拓するのも敷居が高く、とりあえず自宅のある町内を流れる川で釣れるものかどうかを調べてみようという感覚です。

 毎日渡っている自宅前の橋から見下ろすと、古川にはいつでも魚影が見えています。大きなコイと、その他の小魚の姿です。「ハヤでもフナでもいいから、自宅の目の前の川で簡単な仕掛けで釣れたら、楽しいだろうな」 いつも木こりの遊び釣り心が頭をもたげていました。でもこの川では水遊びをする子供の姿は見かけても、釣り人の姿は見たことがありません。釣れないのかも、という気もします。前日に釣具屋で太田川の小魚を釣るのに釣り券がいるかどうか聞いてみたところ、本来は雑魚券というのがあるけれどこれはアマゴを狙う人のための券で、漁協も放流魚狙いでないファミリーフィッシングからお金は取らないはず、との話でした。ほんじゃ、ともかくやってみるか!

1分で到着
 最初の釣り場である太田川支流の古川へは自転車で1分で到着。こんな近い釣り場はありません。川の両岸には丈の高い草が茂っていて、なかなか釣り座が決まりません。家から5分くらいのところに竿を出せそうな場所を見つけて、自転車を停めて河原へ降りました。

 住宅地の中の川とは思えないほど水はきれいで、底まできれいに透き通っています。小魚がたくさん群れている姿が見て取れます。ときおり大きなコイもやってきます。早速、仕掛け作りに取り掛かります。シビアな釣りではないので釣具はありあわせ。4.4mの渓流竿に道糸0.8号、ハリスは0.2号、ハリは3号くらいの小さなハリで「ネリ餌専用」と書いてあるものを、ペンチでバーブレスにしています。小さなウキを付けて板オモリを装着して完成です。久しぶりだったのでウキゴムを道糸に通すのを忘れたりしました。焦るなあせるな(^^; 粉の練りエサを水で練って、釣堀の餌みたいな団子を作って、ためしに小指の先ほど川に放り込んでみました。すると、小魚がワーっと集まってきます。これはいけそうだ。

カワムツ登場!
 第一投。餌が投入されるや、小魚が突進してきます。これは入れ食いだ。と思ったら、意外にハリががりしません。十分小さいハリを使っているつもりですが、アワセのタイミングは結構シビアです。かけたと思ってもすぐ外れてしまいます。やっと1匹目を釣り上げました。見ると、栃木の渓流でも釣ったことのあるカワムツでした。何の魚だろうと思っていつも橋の上から眺めていた魚影はこいつだったようです。渓流では外道ですが、今日はこの人たちが本命です。引きも結構強くて、あそび釣りの格好の相手です。リリースすると、カワムツ君たちはいかにも「びっくりしたー!」って感じですっ飛んで逃げていきます。でも次のエサを投入するとまた大勢でわっと食いに来ます。

 ウキを小さな中通しウキにつけかえて、オモリもはずしてサルカンだけの軽い仕掛けにしたら、合わせが効きやすくなりました。コツを掴めば飽きない程度に釣れてくれます。大きなコイも数匹うろうろしています。よし、今度はコイだ。あぐりに竿を渡して、もう1本の渓流竿でコイ用の仕掛けを作ります。道糸2号、ハリス0.6号にヘラスレ7号のハリで完全な釣堀仕様。

クソガキも登場
 あぐりが2匹目を釣り上げたところに、小学生の男の子が二人、自転車でちょうど通りかかってわー釣ってるー!という感じで寄ってきました。寄ってくるだけならいいけど、一人が靴をぬいで川に入りかかります。木こりが「魚逃げちゃうから入らないでくれる?」と言ったのですが、ガキどもは無言。しばらくこっちの様子をうかがって、さらにもう一人も川にざぶざぶ入っていきます。可愛げというもののないガキどもだ。コイは凄い勢いで逃げていってしまいました。あぐりが「遊びにもルールがあるんだからね。先に釣りしてる人がいたら入っちゃだめでしょ」とややきつい口調で叱ったら、ふてくされてやっと上がっていきました。もう、コイの姿はどこにもありません。チッ、せっかく仕掛け作ったところだったのに。しつけの悪いガキは始末に悪い(-o-;

太田川本流へ
 魚が散ってしまったので、いったん撤収して自転車に戻り、次の釣り座をさがしました。古川はやがて太田川に合流します。合流点付近は草が茂りすぎて竿が出せそうにありません。写真の奥の方向が広島市街です。太田川にかかる橋は祇園新橋、新交通システム「アストラムライン」も太田川を渡って郊外に走ります。

 本流に沿って自転車を走らせ、途中、コンビニでお茶とアイスキャンデーを買って水分&糖分補給。暑いあつい。でも、夏休み満喫といった気分です。本流もなかなか釣り座になりそうな場所が見つかりません。本流には深く立ちこんで友釣りをする鮎師の姿も見えました。本流をしばらく遡ると、岸辺に波消しブロックが沈んでいるところで竿が出せそうな場所を見つけました。

 のべ竿でウキ仕掛けなので、流れの速い流心部は無理。岸辺の波消しブロックのあたりを攻めました。ここも魚の反応は活発です。仕掛けが流れに乗ってブロックの間を流れていきます。魚のアタリはウキの動きでわかります。ウキが止まったり、上流にさかのぼったりしたら竿を立てて聞いてみます。このときグイっと手元に抵抗がきたら、そのままアワせます。

 本流では丸々とよく太ったカワムツがいい引きを見せてくれました。濃い朱色の婚姻色に染まったオスもかかりました。やっぱり本流は魚のサイズが一回り大きい。でもコイは見えません。多分もっと深いところにいるのでしょう。そのかわり、すぐ足元を大きなウナギがくねくねと通り過ぎていってびっくりしました。天然ウナギが自然の川で泳いでる姿というのは初めて見ました。

 しばらく元気なカワムツ君たちに遊んでもらって、汗だくの二人は自転車キコキコこいで帰宅したのでした。帰宅して飲んだビールのウマかったこと! ふるさとの小川の釣り、といった雰囲気で、これぞ「あそび釣り」の真髄といったところです。またどこか釣りに行きたいなあ。今度は海かな。

あぐり

久しぶりの釣りは楽しかったです♪家の近くでこんなお魚に出会えるなんて、さすが広島!