金田湾ボート釣り

日 時

2004年07月中旬(06:30〜13:00)、曇りのち晴のち雨

場 所

金田湾(神奈川県)

釣 果

キス(10〜17cm)×10、メゴチ(大小さまざま)×たくさん、ベラ(17cm)×1(木こり一人分の釣果)

釣行記

釣友のS君と一緒に
 8月に広島移住を控えた木こりは、渓流釣りや海のボート釣りを最初に教えてくれた後輩のS君と、三浦半島金田湾にボート釣りに行きました。ネットで調べた限り、西日本ではあまり貸しボートの釣りが行なわれてないようで、こういう釣りもしばらくできなくなるかもしれません。S君とも、この「あそび釣り絵日記」を始めて以来、一度も一緒に行ってないので、久しぶりです。小田和湾に行こうか、金田湾に行こうか、それとも京急大津にしようか、とあちこち釣況を調べて、また当日は南南西の風が吹きそうなので、北東方面に湾が開けた金田湾にすることにしました。また、当日は寒冷前線が関東を南下する予定で神奈川県は夕方から雨の予報。午後1時くらいには早あがりしようという予定です。

金田湾の「浜千鳥」から舟出
 4:20頃に江東区の自宅を出て5時に大黒P.A.について、ここで金田湾の釣宿「浜千鳥」に電話して、ボート出せそうとのことだったので一艘予約してS君に電話。「6:30に現地集合ね」 それから首都高から横横道路に入り、衣笠I.C.を降りて近くのいつものエサ屋で岩イソメ、青イソメ、ジャリメに(あろうことかあるまいことか)アミコマセまで買い込んでフル装備です。6:15くらいに現地に着いたら、S君はすでに到着していました。

 「お久しぶりです」「どうもどうも」笑顔で再会を喜びあいました。何年ぶりだろう。一緒に釣りをするのは7年ぶりか10年ぶりか、それくらいになると思います。

 浜の駐車スペースに車をおいて、早速仕度をします。2本継ぎのキス竿と中通し竿にリールをセットして、ライフジャケット、麦藁帽子、クーラーボックスを用意。クーラーボックスには熱中症にならないように凍らしたペットボトルが入っています。また釣りバッグの中には広島の西武ロフトでもらった黄色い団扇もしのばせてあります。無風で熱中症になりかかったときにはこの団扇でパタパタする予定(^^; ボートの乗り降りのときは波打ち際に入るので、スニーカーを脱いでサンダルに履き替えます。最後に強力な日焼け止めを真っ白になるほど塗って出発です。ゆっくり準備してたので、他のお客さんたちはもうおおかた漕ぎ出しています。おっと、出遅れた。

なかなか出ない本命
 最初、S君が漕いで岸払い。最初は比較的岸に近い浅場から始めました。海が遠浅のせいか、ここのアンカーはペンキ缶にセメントを詰めたタイプの比較的軽いやつで、これならアンカーの上げ下げは楽です。

 早速、キス仕掛けをつないでジャリメをつけて投入です。S君には早速アタリがあったようで、「うーん、この感触、久しぶりだ」と笑っています。彼も仕事が忙しくてなかなか釣りに行けてなかったらしい。まあ、お互い働き盛りってやつだもんね。

 木こりにもアタリ、「これは活性高いぞ」 しかし何度目かのアタリでやっとかかったのはチビハゼでした。続いてメゴチがあがり、次に活発な引きを見せて写真のベラがかかりました。本命のキスはなかなか出ません。S君もメゴチばかりです。どうも今日はメゴちゃんの活性が高い。(^^;

 ところで、この間、広島にあぐりと部屋探しに行ったとき、向こうのスーパーでこのベラを3匹パックにして売ってました。西日本では食べると聞いてましたが、スーパーで売ってるとは思いませんでした。あぐりはその極彩色の魚体を見て「うわ。これは食べられないわ」と言ってました。S君は食べたことがあるそうで「食べたとたんに溶けてしまうような淡白な味」だったということです。今回は迷わずリリースしました(^^;

やっとキススタート!
 やがて、「きた!」と言うS君のほうを見ると、仕掛けに白くて細いキスがぶらさがっています。「おー!やっと出た」しかも下鈎にはメゴチがおまけにかかっています。やっとキス釣りスタートです。木こりにもポツポツとキスがかかるようになりました。しかし、今日の釣りはメゴチ中心です。

 メゴチ避けのために、鈎が浮くようにフロートが付いている仕掛けを使ってみましたが、フロートの派手な色が嫌気されたのか、まったくアタリが出ません。普通の地味な仕掛けに戻すとまた活発にアタリが出ます。でもメゴチ中心(^^; メゴチはキスより泳ぐのが遅いから速めに引くといいと聞いたことがありますが、そうかと思って通常のキス釣りよりはかなり速めに仕掛けを引いてみたところ、強いアタリがあって良型のメゴチがかかりました(^^; しかも今日のメゴチは、仕掛けを回収しようとしてリールを速く巻き始めた瞬間に追いすがるようにエサに飛びついてきたりと、異常に元気です。きっと海底はメゴチだらけで生存競争が激しいのでしょう。

移動の繰り返し
 アタリが遠のくと沖目に動いたり、ゴミ処理場沖の定置網近くに動いてみたり、何度か移動を繰り返してみましたが、どこも状況は同じでした。とにかくメゴチが元気(^^; キスはポツポツといった印象です。

 S君も木こりも、チビメゴチをエサにマゴチ狙いの置き竿も出しています。しかしこれは最後までまったく反応なしでした。浜千鳥や浜浦のサイトでは連日のように誰かしらは大きなマゴチをあげている様子です。やっぱり確率の低い釣りなんでしょうね。

 マゴチ狙いをあきらめた木こりは、もうやけくそで得意の「ボウズのがれサビキ」を下ろしました。しかしまあ、これは申すまでもなくハズレ。根魚狙いの下鈎(その名も「欲鈎」)にも何もかかりません。まあ、サビキやるならもうちょっと水深がないとね。でもここのボート釣りでアジをあげてる人もいるようです。

天候急変!
 そうこうするうちに、買い物に出ていたあぐりから電話がかかりました。「何時ごろ帰るの?」 時計を見るともう1時です。「そろそろ上がろうか」 S君の携帯にも電話がかかりました。話の様子からは相手は娘さんらしい。

 釣具を片付けて、ここで漕ぎ手交代。帰りはまたS君が漕いで岸を目指します。漕ぎ出してしばらくしたら、北のほうから一気に黒い雲が広がってきました。南側の空は快晴、そこへ北側から黒雲のじゅうたんが押し寄せてきます。

 そして、黒雲が近づいてきたら、いままでの南風が急に冷たい北風に変わりました。まるでスイッチを入れたように急にです。これが寒冷前線の通過というやつでしょう。ボートはまともに横風を受ける格好になって、S君はなかなか苦戦しています。「いつでも替わるからね」とは言ったものの彼のことだからきっと岸まで頑張るに違いありません。

 ボート屋さんの船外機船が、ボート客に岸に戻るように言って回っています。木こりたちは絶妙なタイミングでした。ついにポツポツと雨も降り始めました。船外機船がお客のボートを引っ張って岸に戻っていきます。「あ、ああいうのいいなあ」なんて言ってたら、浜千鳥の船が我々のボートも迎えに来てくれて、アンカーロープで引っ張って波打ち際近くまで一気に引いて帰ってくれました。楽チンらくちん。

 岸についたら雨は上がっていました。荷物を片付けて、S君としばらく話をしました。彼は金田湾は初めてとのことでしたが、「ここならアブレはなさそうですね」と言ってました。それから、広島に来たら泊まりに来てくれとか、関東に帰ってきたらまたどこかに釣りに行きましょうとか、そういう話をして、最後にS君が「あちらに行かれても元気で頑張ってください」「どうもありがとう」、それじゃあと言って別れました。

ひどい日焼け
 現地出発が2時。この天候急変で海水浴客も一斉に海から上がったらしく、帰りの道は渋滞していました。三浦海岸から横横道路までずっと渋滞。朝比奈I.C.をすぎたあたりでやっと流れるようになってきました。膝がひどい日焼けをしてしまって、早くもホテりだしました。酔い止め薬のせいか眠くなったので、大黒P.A.でひとやすみして、冷たい炭酸飲料を買って、飲んだり、缶を太ももに押し付けて冷やしたりしながら帰りました。

 家に着いて、クーラーを見てみたら、キスはちょうど10匹でした。S君はもっと釣っていたと思うので、この辺はウデの差でしょうかね(^^; メゴチは良型のだけ10匹ほどキープしてきています。 キスは背開きにして天婦羅、メゴチは松葉おろしにして唐揚げにしました。揚げ係は、買い物から帰ってきたあぐりです。右がキスの天婦羅、左がメゴチの唐揚げです。キスはほくほくとして、メゴチはカリカリと香ばしく、どちらもつまみには最高です。

 広島に行ったら、どんな釣りができるのかなあ。まあ、関東の釣りよりはよく釣れるに違いない、と早くも瀬戸内の釣りに思いを馳せながら、発泡酒で乾杯しました。

 ところで、このあと木こりは膝から太ももにかけて、とんでもない日焼けにしばらく苦しむことになるのでした。皮膚の弱い人は、ボート釣りのときには、強力な日焼け止めでも何度も塗りなおさないとだめですね。