オーストラリア -Vol.3-

旅行記

えー!!突然ツアーキャンセルの電話が!
 街歩きから戻ってホテルのレストランに夕食に行こうとしていたら、部屋の電話が鳴りました。出るとホテルのスタッフで「フィッシングツアー会社の○○さんから電話がありました。あなたが予約していたツアーは人数がいっぱいなのでキャンセルになりました」とのこと。「信じられない! 私はJTBにちゃんと予約を取っているので確認してほしい」と言って電話を切って、自分自身もツアーを仲介したJTBの現地事務所に一応電話を入れてみる。日本人スタッフが出たので事情を話し、「こちらは1ヶ月以上前から予約していたのだから、人数がいっぱいでキャンセルということはありえない。ツアー会社と連絡を取って欲しい」と言いました。JTBの方も「それはひどい話ですね」ということで、連絡を取ってもらって折り返し電話があり「午前のツアーを午後に変更してほしいと言うことでした。午前はオーストラリア人のグループばかりなので、午後の日本人のいる便のほうが快適ではないか」とのこと。説明全然違ってるぞホテルの現地人スタッフ(^^;

 予約していたツアーは「ゴールドコースト内湾半日釣り」というやつで、日本語ガイド付き、という条件になっているのです。おそらく、午前便、午後便両方に日本語ガイドを乗せるのを嫌って、日本人を1便にまとめたかったのでしょう。えぇ加減やなー(^^; というか、オーストラリア人はそれくらいのこと気にしないんでしょうかね。

 とはいえ、こちらも黙って従うのはシャクに触ったので「こちらは1ヶ月も前から午前便で予約を取ってあるのだから、それを変更するならばそれなりの誠意を見せて欲しい」と要求して、JTBからツアー会社に交渉してもらって「料金は半額にして、ロゴ入りのキャップを2つ進呈します」という話になったので納得しました。半額ならいっか(^^;

 そしたら今度は近畿日本ツーリストの現地事務所から電話が入って、「そちらのホテルから連絡があって、オプショナルツアーでトラブルがあったそうですが」とのこと。おいおい、どこに連絡取ってるんだ。「JTB」ってゆっくりはっきり発音したはずなのに。全然違ってるぞホテルの現地人スタッフ(^^; 我々は近ツリのツアーで行ったのですが、釣りのオプションがなかったもので釣りツアーだけJTBに予約していたのです。それでホテルの人は混乱しちゃったのでしょう。一応自分でもJTBに電話しておいてよかった。

やっとたどり着いた釣り
 そういうわけで午前はまたゴールドコーストの街をぶらぶらして時間をつぶしました。でも、店は12時開店というのが多くて(のんびりしてるなー^^;)あまりやってませんでした。ね。だから午前が釣りで午後がショッピングのほうがよかったのに……。

 約束の時間にホテルにフィッシングツアー会社「Gone Fishing」の車が迎えに来ました。あ、これだ。近づいてドライバー(社長さんらしい)に名前を名乗ると、丁寧な態度で「時間を変更してもらってもうしわけない。これにお金が入っています」という意味のことを言って封筒とそれから帽子を二つ渡されました。礼を言って受け取り、早速二人で帽子をかぶって出発です。やー、一時はどうなることかと思ったけど、やっとこれで釣りができそうです。

 Gone Fishingの船はゴールドコーストのそばのマリーナミラージュという港から出ます。マリーナミラージュに着くと、日本語ガイドのガリーさんが出迎えてくれました。我々のほかには日本人の家族連れが1組とオーストラリア人の家族連れが1組、同船するようです。「時間チェンジしてくれてありがとう」と言うので「ディスカウントしてくれてありがとう」といって、笑顔で出発しました。

アタリは遠いけど、リゾート気分満喫
 フィッシングボートに乗り込んで、いよいよ出発です。マリーナには豪華なクルーザーもたくさん停泊してあります。ガリーさんが「この船の持ち主は日本人ね。この人は一年に3週間しかゴールドコーストにいない。仕事は医者。」と話してくれました。ちなみにその人は同じ船を日本にも一艘持っているそうです。お医者さんってやっぱり儲かるんですね(-_-;

 タックルはリール竿にかなりぶっといミチイト、その先には丸オモリにヨリモドシがついていて、でかい鈎が1本という、かなりシンプルかつ大味な仕掛けでした。エサはきびなごみたいな小魚です。安全に関する説明があったあと、エサの付け方を教わって近場のポイントから早速スタートです。

 水深は浅いところで3m、深いところでも7mくらいでしょうか。こんなところで大きいのがつれるのかなという感じ。周りでは、ヨットやジェットスキーや水上スキー、パラセイリングといったマリンスポーツを楽しむ姿がたくさん見えます。ビーチでデイキャンプをしていたり、犬と遊んでいたりする家族もいます。2階建の家がそのまま浮いているような「ハウスボート」という大きな船を借りて遊んでいる人たちもいました。いやー、ゴールドコーストでんなー。

あぐりにヒット!
 実釣開始後まもなく、あぐりが「来たきた!」と大騒ぎ。かなりの引きを見せて上がってきたのは、30cm以上ある良型のアジのような魚です。「なんて言う魚?」と聞くと、ガリーさんが「タイラー」だと教えてくれました。「食べますか?」というので「食べます!」と答えてキープしてもらいました。これが船中1番手の釣果となりました。あぐり、やるねー。
 帰国後「タイラー」という魚をネットで検索してみたのですが、「tiler」「tayler」などいろんなつづりでやってみたのですが全然出てきません。知り合いの英語の先生に聞いたら「テイラーじゃないの?」ということで、「tailer」で調べたらオーストラリアの釣魚として出てきました。オーストラリア人は、通常「エイ」と発音するところを「アイ」となまるのです。そういえば現地ではみんな、「baby」は「バイビー」、「Sunday, Monday」は「サンダイ、マンダイ」と発音していました。ホテルで見たテレビで「クイズミリオネア」をやっていたのですが、オーストラリアのみのさんは選択肢の「a,b,c,d」の「a」を思いっきり「アーイ」と発音してましたっけ(^^;

 その後も、間遠にアタリはあるのですが、どうもうまく乗りません。鈎がでかすぎるんじゃないかなあ。しばらくすると、またあぐりが「来た! 重たい!」とさっき以上の大騒ぎを始めました。太い竿が思い切りしなっています。木こりが急いでビデオカメラをかまえたら、とたんに竿が跳ね上がって「あ、はずれちゃったー!」残念。「これ、上がってたら絶対大きかったよー」と後々まであぐりは残念そうでした。

木こりもやっと!
 船内もぽつりぽつりと釣れる程度、ボートは次々とポイントを移動していきます。ゴールドコーストの釣りというとなんだかもっと爆釣モードを期待していたので、ややがっかりです。マリーナからかなり離れて、軒並み数億円の高級別荘が立ち並ぶあたりにさしかかったところで、木こりの竿にもやっと魚がかかりました。大した手ごたえもなく上がってきたのは、写真の魚です。「これもタイラー?」と聞くと、ガリーさんは船長に見せにいって「ジューフィッシュ」だと教えてくれました。これはサイズが小さかったので即リリースです。釣りのレギュレーションが厳しいのでしょう、ゆっくり写真を撮る時間もなく、急いでリリースしてました。

 最初にあぐりが釣ったテイラーを、船長が刺身にしてくれました。日本人が乗るときは醤油とわさびを載せているようです。楊枝で刺して食べてみると、味はまるで鯛のようでなかなかの美味でした。いっしょに乗っていたオーストラリア人の家族も食べるように勧められたのですが、彼らは結局最後まで口にしませんでした。きっと帰宅してから、「今日の日本人、魚をナマで食ってたぜぇ」って話してるんでしょうね(^^;

アフターフィッシングはこれで決まり!
 日も西に傾いて、ボートはマリーナミラージュに戻りました。最後まで、釣りそのものはいまひとつ盛り上がりに欠けましたが、水陸両用バスのお客さんと手を振り合ったり、南国リゾートの気分は十二分に味わうことができました。オーストラリアの夕景はとてもきれいです。空気が乾燥しているからか、雲の形がくっきりと見えるのが印象的でした。 マリーナに戻ってボートを降りて、同船の日本人家族のお父さんに、船長とガリーさんと4人の写真を撮ってもらいました。右からあぐり、船長、ガイドのガリーさん、木こりです。別れ際にガリーさんに、僕は釣りのwebサイトを持っているんだ、という話をして、この写真を掲載したいと言って許可をもらいました。

 送迎車に乗り込んだら、ガリーさんが社長さんを指差して「彼を許しましたか?」と聞きました。「もちろん!」「楽しかった!」と言ってホテルに戻りました。最初になんだか気持ちがこじれたのは、ホテルのスタッフの伝え方が悪かったからではないかと思います。直接話せば感じのいい人たちでした。

 街の酒屋でオーストラリア名産の赤のスパークリングワインを買ってきて、ビーフジャーキーとチーズとプレッツェルをつまみに、ホテルの部屋で飲みました。スパークリングワインといえば白かロゼですが、赤ワインがスパークリングすると、風味と甘みが口いっぱいに広がって実に美味です。
 ショッピングと半日釣りツアーとスパークリングレッドと、これがゴールドコーストの遊び釣りだなー(^o^)

あぐり

2匹目が釣りあげられなかったのが、悔しい〜。絶対に大きかったはずなのに(><)でも、とっても楽しかったです。ゴールドコーストに行く方は是非お勧めです。

次はカンガルーだ!Vol.4へつづく