北海道の釣り -Vol.2-

日 時

2003年9月上旬(15:00〜17:00)、晴れ

場 所

羅臼川(北海道)

釣 果

オショロコマ(10〜22cm)×10数匹

釣行記

「知床の釣り」午後の部は渓流編
 北海道旅行の2日目、ウニ丼とイクラ丼に舌鼓を打った木こりとあぐりは、羅臼港の道の駅でおみやげを買ったりしてから、羅臼川沿いの知床横断道路を入渓場所を求めてさかのぼりました。羅臼川でオショロコマ入れ食いという釣行記はネットを検索するとたくさん出てきます。きっと面白い釣りができるに違いありません。下流の人里でも釣れるらしいのですが、やはり山の雰囲気を味わいたいので、上流を目指します。
 途中、羅臼ビジターセンターに寄ってヒグマの出没情報を仕入れました。このセンターには知床の最新の羆目撃情報が集められているので、この辺でアウトドアを楽しむためには要チェックです。掲示板を見たら、羅臼湖で羆の目撃情報がありました。羅臼湖といえば観光客が短時間ハイキングで極々普通に訪れるところです。しかも昨日と今日(きょうも?!)の二日続けて目撃されています。おー、ほんとに出るんだー。こりゃ笑い事じゃない(^^;

 ビジターセンターから知床横断道路を峠方向に登ると国営と町営のキャンプ場があります。そのそばに熊の湯という無料の露天風呂があって湯上りの人がうろうろしています。熊の湯の少し上流のあたりで、道から羅臼川がよく見えるところがあって、いかにも大物が釣れそうな感じの巨大な淵がありました。これだけの大場所が道から見えちゃってると、さんざん釣り人も入ってるでしょうが、他にいい場所も見つかりそうにないからこの辺でやるかな。通りしなにあぐりが「河原で何か黒いものが動いてた。釣り人か熊かどっちかだよ」と言います。熊だったら大変じゃん! そこに降りられそうな駐車スペースがあったので、とりあえず車を停めて様子を見てみます。駐車スペースから下る踏み跡がついてて河原に伸びています。途中まで降りてみたら動物の糞がありました。塊状になっていたので一瞬ヤバ、っと思いましたが、よく見るとコロコロした感じのやつが固まってるだけだったので、たぶんシカのでしょう。河原には釣り人がひとり、ルアーを投げています。あぐりが見た「黒いもの」はこの人だったのでしょう。いつもだと先行者がいるとがっかりするところですが、ここでは却って心強い(^^;

 よし、ということでウェーダーに履き替えて、河原に降ります。見渡すと堰堤上の大きなプールといった感じのポイントです。プールが広いので、手前は遠浅で意外に釣りにくそうでした。水際にはシカの足跡がたくさんついています。水を飲みに来るのでしょうね。いつものように木こりはエサ、あぐりはルアーでスタートしました。最初はどちらにも全然反応がありません。特にエサだと止水に近い手前のほうではただ沈んでいくだけ。できるだけ深そうなところに流し込んでやっと1匹釣れたのが、期待したのよりずいぶん小さいサイズのオショロコマでした。
 こりゃだめだ、ということで木こりもルアー竿を用意します。移動しながら、スプーンやスピナー、ワームなどいろいろ投げてみますが、やはり反応ありません。小一時間も過ぎたでしょうか。徐々に移動して先行者の人のそばまできたので、「釣れてますか?」と声をかけてみました。結構釣れてるという話なのでサイズはと聞くと20cmくらいまでということでした。「これだけの大場所だからでかいのがいるかと思いましたけどねー」というと、「キャンプ場が近いから釣り切られてるんじゃないですかね」とのこと。なるほど、キャンプに来た人ならキープして焼いて食べる人も多いでしょう。その人は木こりが見てる前で釣り上げたので、「ルアーは何ですか?」と聞いてみたら「スプーンです。風のないところで釣れてますよ。スピナーでは反応ないですね」と教えてくれました。それじゃ、ということで、水面が風で波立っていないところを探して移動。上の写真の木立の間からスプーンを投げて、ウィードの上をへたくそなトゥイッチで引いてくると、ググ!っと手ごたえがあって20cmオーバーのオショロコマが釣れました。

 おお! 釣れた! あぐりを呼び寄せて今教わったことを伝えて、ふたりでスプーンを投げます。陽が傾いて、水面に大きく山の影が落ちているのも好条件になったかもしれません。そろそろいわゆる「夕まずめ」です。スプーンを引くと、2、3匹のオショロコマが盛んにチェイスする姿が見えます。いったん釣れ始めると、入れ食いとまではいかないけれど、アタリは頻繁に出るようになりました。あぐりも良型を釣り上げます。面白いおもしろい。

 「そろそろ帰らないとね」「でも釣れだすとやめられないね」そう言いながら、もうちょっと、もうちょっと、と暮れゆく渓を楽しみます。しばらくしたら先行者の人が移動してそばに来たので「おかげさんでスプーンで何匹か釣れましたよ」とお礼を言いました。その後も飽きない程度に釣れ続きましたが、さすがにもう帰らないと宿の晩御飯に遅れちゃうので、夕暮れの知床横断道路をウトロに戻りました。

 宿の窓から、オホーツク海に沈む夕日がきれいに見えました。一日の間に海釣りと渓流釣りの両方を楽しむことができて、しかもその両方ともバカスカ釣れるというのも、道東ならではのことではないでしょうか。

あぐり

何匹釣ったかわからないくらいたくさんお魚くん達に会いました。しかもルアーで!!満足〜の一言です。