またもや横十間川のハゼ釣り、でも今日は入れ食い

日 時

2002年9月上旬(13:00〜16:00)曇り

場 所

横十間川(東京都)

釣 果

ハゼ(6〜9cm)×55

釣行記

ちょい釣りの定番
 今日はあぐりが買い物に行くというので、木こりは一人でどこかに釣りに行くつもりでした。ところが天気が悪くてどこへ行っても降られそうです。朝のうちは都内も雨だったのでぐずぐずしていたのですが、昼前に止んで、じゃあ、これから出かけるか、とすれば、またしてもって感じだけど地元の横十間川のハゼ釣りかなー、ということで自転車釣行です。

 曇天模様でいつ雨が降り出すかわからないので、デイパックには雨具も入れて出発。錦糸町の上州屋でミャク釣り仕掛けとイソメを買って、隣の酒屋でペットボトル入りのお茶を買って、横十間川沿いの遊歩道に向かいます。お茶は飲むだけではなくて、イソメや魚の匂いのついた手を洗うのにも使えます。お茶の香りがいい消臭剤になるのです。ただの緑茶よりはウーロン茶や玄米茶のほうがより効果的です。遊歩道から川を見ると、そっちにもこっちにもイナっ子の群が水面に背中を見せて泳いでいました。それこそ「無数」といっていいくらいの数です。

 「磯投げ情報」の10月号にハゼ釣りの特集があって、お勧めポイントとして横十間川と小名木川の合流地点が紹介されています。ここがそんなに有名なポイントだったとは知りませんでした。その雑誌によると、その二つの川が十文字に交わるところが一番のポイントで、そこが混んでいる場合は遊歩道沿いに上流に向かうといい、といったことが書いてありました。去年、この十文字ポイントでカニしか釣れなかったので、ホンマかいな、という思いでためしに行ってみました。

 クローバー橋の下、試したのはAのポイントです。ここはそこそこ水深があるので、覗き込んでもハゼの姿は見えません。イナの群れだけです。そこでさっそく得意のヘチ占い。渓流竿にミャク釣り仕掛けをつけてアオイソメを短く切ってつけて足元に投入しました。しかし、今回はカニもかかりません。仕掛けをさびいてみると、そこは障害物のない砂泥地のようです。こういうところはハゼが付かないんじゃないかなあ。やっぱりハゼの姿を目で確認して釣りたいな。ということでヘチ占いの結果を信じてとっとと移動。

好ポイント発見!
 橋の下からちょっと上流(錦糸町方面)に向かったところ(上の写真のBのポイントの右の壁寄り)で水面を覗き込んでみたら、底はゴロタ石が点在していて、その間あいだに小さなハゼがうじゃうじゃいます。去年、ここで釣ってた釣り人が水上バスの引き波かぶった地点です(01年09月の釣り参照)。右の写真では魚の姿はよくわからないと思いますが、こういう障害物のそばにチビちゃんが何十匹も見えています。大きなカニもエサを待ち構えています。遊歩道より一段低くなっている部分の端っこ。「おー、いたいた」やっぱりこの釣り場は「本人」を確認してから釣らないとだめですね。ここで釣ることにしました。

 ハゼが群れているのが見えるその中に仕掛けを投入すると、いきなり周囲から数匹のハゼがガバっと突進してきてイソメを咥えて走ります。足元なのでミチイトが張れず、なかなか鈎がかりしません。が、まあぽつぽつは釣れます。1時間ほどで10匹くらい釣ったでしょうか。しかし、食い気がこれだけ立っているのに収穫が少なくて、ちょっと寂しいペースです。この大きさだとビールのつまみにするには一人前20匹は欲しいところです。あぐりの分も含めてノルマ40匹。まだ前途は長い(^^;

 そこで、Bのポイントのフェンスのカドまで出て、そこから、壁と平行に魚の姿が見えないくらいの水深のところにミチイトいっぱいに振り込んで、ミチイトをピンと張ってみました。すると、竿先が明確に動いて手元にもぎゅぎゅっと引かれる魚信が伝わってきます。その瞬間にキュっと竿を沖側にさびくと、やわらかい渓流竿にぎゅんぎゅんと心地いい引きを見せてハゼがあがってきます。これで入れ食いに近い鈎がかりが可能になりました。

 また、エサはアオイソメの頭のところが一番いいこともわかりました。頭部は鈎からはずれにくいので食い逃げされにくく、また、うまくするとひとつのエサで何匹も釣れたりします。頭部以外だと、ハゼが激しく首を振って引っ張ると鈎からすっぽ抜けてしまうし、1匹釣るごとに付け替えないとならないので手返しが悪くなります。

出会いも楽し!
 この釣り場は人通りが多いので、いつもたいてい何人かの人に声をかけられます。今日の釣り座は遊歩道から階段を降りたところでその先は行き止まりのところだったので、通りすがりに声をかける人は少なかったのですが、ウォーキングの途中とおぼしき老婦人がわざわざ階段を降りてきて話しかけてきました。「何が釣れますか?」「ハゼですね」「釣れてますか?」「小さいですけどいっぱいいますよ」そんなこと言ってる間にも1匹かかります。「これは唐揚げですね」と言いながら保冷剤を入れたビニール袋に放り込んで、また投入。「それだけ釣れるということは、このへんも川がきれいになったんですねえ」と老婦人。「工場廃水が減りましたからね」と木こり。「私は築地の生まれだけど、小さいころはハゼ釣りしたもんですよ。もっとも戦前の話ですけどねえ。おや、今度はちょっと大きいのが釣れましたね」などと、話好きな人らしく木こりが入れ食いを楽しんでいる間しばらく話をして「それじゃあ、お邪魔しました」と去っていかれました。

 頼んでもいないのに得意げに釣り方をコーチして行く「大きなお世話」なおじさんなんかがよくいるのですが(^^;、それにひきかえ、こういうさりげない会話が楽しめる人というのは素敵ですね。木こりもこんな風に歳を取りたいものだと思いました。
 また、カヌーが一艘上流へ向かって行ったのも、珍しい光景でした。こんな都内の川、いったいどこから来てどこへ行こうとしている人なのでしょうか(^^;

料理!
 というわけで、釣果です。10cm未満のチビばかりですが、約3時間で55匹前後釣れました。木こりにとっては過去最高時速です。これなら一日やって束釣り、なんてのも可能じゃないかと思いました(そんなに釣ったらサバくのが大変だけど^^;)。今日もいろいろコツを会得できた日でした。あぐりに「今晩はチビハゼの唐揚げ」とメールしてポツリポツリと雨の降り始めた中を急いで帰宅。早速下ごしらえにかかります。

 前回同様、ウロコを引いて頭を落として、背骨沿いに包丁を入れて笹開きにして内蔵を取ります。魚が小さいので骨は取りません。帰宅したあぐりがそれを唐揚げに揚げて、ビールのツマミの完成です。期待してなかった割りに思わぬ大漁に恵まれた釣りでした。

 次回は青物ねらいのボート釣りに行きたいなあ。