三崎めぐり――貧果でも楽しいこれこそ「あそび釣り」の一日(前編)

日 時

2001年12月上旬(8:30am〜12:30) 晴 風弱

場 所

三崎港通り矢岸壁(神奈川県)

釣 果

メジナ(14cm)×1、ハゼ(10cm)×3、タコ×1

釣行記

ボウズ覚悟の釣り
 12月の週末、天気もよさそうなので木こりとあぐりは三浦半島の突端、三崎港に釣りに行きました。ただ、ネットで調べてもあまり状況はよさそうではありません。しょせんは12月だし、まあ、釣れなくてもいいや、車横付けのできる岸壁でピクニックのつもりで半日釣りをして、午後から観光、という計画です。木こりがボウズ覚悟で出かけるのは珍しい。木こりもあぐりも三崎港や城ヶ島は初めてですが、車横付けと午後から観光という条件にはぴったりです。
 朝はちょっと遅めに5:30出発。7:00ごろ横横道路衣笠を出て林交差点へ向かい、今日はつりえさの「徳丸」に寄りました。徳丸は岩イソメが1パック500円と激安。しかも1パックの量が他店より少ないということはありません。むしろ多いくらい。他の生きエサも揃ってておすすめです。店員さんに状況を聞くと「三崎はカワハギが終わってカレイはまだ始まってないから、今いちばん中途半端ですね。金田漁港なら確実にカレイ釣れると思いますよ」とのこと。イソメと予備にジャリメを買って、「確実に釣れる」という甘い言葉に当初の目的を忘れてついふらふらと金田漁港に向かってしまいました。
 8:00前に金田漁港に到着、教えられた右側の堤防の根元に車を置いて、突端まで様子を見に行ってみました。堤防は2段になっていて北(沖)側が高く、その外側にはテトラが入っていました。上の段は木こりの顔くらいの高さで、ハシゴなしでもなんとか登れますが、上ると北風がまともに吹きつけてきます。堤防は突端に3、4人の釣り人がいるだけでした。投げ釣りをしていた人に「釣れてますか?」と聞いてみたところ「全然だめですね。さっきあっちのおじさんがメバル上げてたけど」「カレイは出てませんか?」「カレイは出てませんね」ということで、ちょっとがっかり。 まあ、カレイは時合いがありますから、今釣れてなくても粘れば釣れるかもしれません。でも、2段堤防で外がテトラだと、長竿で遠投する釣りしかできそうにありません。木こりひとりならここで始めてもいいところですが、背の低いあぐりは2段堤防の上に登れそうにないし、登ったら降りるのがたいへんそうだし、なんとなく「岸壁でのんびり」という当初の目的とずいぶん違った雰囲気だし。「やっぱり三崎に行こう」ってことにしました。まあ、釣り場をひとつ教わっただけでよしとしとこう。
 三浦大根の畑の間をドライブして三崎港に向かいました。

今度は三崎港をうろうろ
 8:30近くなって三崎に到着、早速、車横付けができて近くにトイレも釣具店もある花暮岸壁に向かいました。ところが、岸壁には大きな船がずらり(写真は後で城ヶ島から見た花暮岸壁の様子)。船と船の間の隙間に釣り人が入っています。荷揚げだか荷おろしだかのトラックも岸壁に入っていて、なんだかとっても狭苦しい。これじゃあ、のんびりした釣りはできそうにありません。しょうがない、移動して隣の旧市場の岸壁に行ってみたら、こっちは工事中で入れない。またまた移動で反対側の通り矢岸壁に行ったら、こっちは船はなくてかわりに釣り人の車がずらり、でも、ちょうど帰るところだった車が出ていって駐車スペースが空いたので、 そこに車を入れてやっと釣り開始。かれこれ9:00近くになっていました。
 通り矢堤防を見ると、堤防の先は投げ竿がずらりと並んでいて、入れそうにありませんでした。堤防根元に排水口があって、そのあたりにたくさんの魚影が見えます。小メジナにまじってカワハギの姿も見えます。ときおり小ぶりのカレイらしい平たい魚体が例のカレイらしい泳ぎっぷりで浮いてくるのも見えます。12月じゃないみたいな水族館状態。これはいける! と思って、ここに釣り座を構えることにしました。

猫の期待に応えて
 まずはトリックさびきに小さく切ったアサリをつけてカワハギ狙いと、ウキ釣りの渓流竿も用意します。足元狙いのブラクリ仕掛けも落としましたが、ここは張り出し型の岸壁なので、ヘチ釣りにはなりませんが。それから、投げ竿に岩イソメを大きく付けて船道めがけて投げ込みます。あわただしくいろいろ用意してると、「にゃあ」と背後から猫に声をかけられました。 釣り人にえさをねだってる猫が港には結構いますが、こいつもそういう1匹なのでしょう。慣れた態度で「なんかなぁい?」って感じで近づいてきます。あぐりがオニギリをちょっとちぎってやりました。それを食べてまだ欲しがるので、今度はオセンベをやったらこれは口に合わなかったようです。猫の期待にも応えなきゃならないから、頑張ろう! って気にもなったのですが、しかし釣れません。
 魚は見えてるのに、しかも警戒心の薄そうな小魚ばかりなのに、ちっともエサを口にしません。底まで見えるほどの澄み潮とピーカンの日光で仕掛けが見え見えなのかもしれません。エサを岩イソメの切れっぱしやジャリメ、サシえさ用アミに変えたり、いろいろやってみました。 ウキ釣りしかけにジャリメを1匹がけにして放り込んだときには、棒ウキを消し込むアタリが出ましたが、やはりハリががりはしませんでした。ウキ釣りのハリは流線の6号とかなり小さくしているし、トリック仕掛けもハリは4号です。見えている魚体は決してそれを咥えられないほどに小さくはありません。スレてるのかなあ。猫はすっかりあきれて「釣れたら呼んでね」って感じで毛づくろいを始め、長期戦の構え。

釣果は後編で!

後半へつづく(油壷編)