もいちど!波崎港

日 時

2001年10月中旬の休日(5:30am〜11:30) 中潮 晴れ 北寄りの風弱め

場 所

波崎港(茨城県)

釣 果

アナゴ(25〜35cm)×3、セイゴ(25cm)×3、イシモチ(15cm)×3、ヒイラギ(12cm)×1、ボラ(20cm前後)×たくさん、サッパ(13cm)×1

釣行記

今日はいい天気
 先週、雨で釣りにならなかった波崎港に、今週はリベンジに出かけました。三浦半島佐島のボート釣りでも青物が釣れているとのことで、どっちにしようか迷っていたのですが「だって悔しいじゃない」というあぐりの一言で、波崎港行きが決定。
 朝、3時半に家を出て5時頃鹿島、エサと食料を買いこんで銚子へ。5時半、そろそろ日の出の時刻に波崎港に到着しました。前回、木こりがひとりできたときは漁港奥(漁協前)で結構釣れたのですが、そのときは外洋が荒れていたので港内に魚が入っていたのでしょう。 今日は海も荒れてないから、逆に今回はなるべく外洋に近い岸壁で釣ったほうがいいだろうと思いました。製氷工場のある岸壁の外側向きで、正面に導流堤が見えるところです。
 今日はあぐりがコマセ係、木こりがイソメ係です。もう日の出の時間なので現場到着したら、マズメ時をのがさないようにすぐにコマセの準備。水面は妙にヨレが出来ていて、小魚がぴちぴちジャンプしています。なんだか釣れそうな雰囲気。今日は「ヘチ占い」も省略です。このへんは臨機応変に。

第1投でボウズのがれ
 コマセは半解凍を買ってきたのですが、なんだかほとんどカチカチなので、あぐりはコマセスプーンでがりがりやってます。その間に木こりは5.3m磯竿に投げサビキ仕掛けをセット。コマセカゴにがりがりやったコマセを詰めて試しに岸壁から足元にドブン! するととたんにブルブル来て、「わ、掛かったかかった!」 元気なセイゴがかかりました。第一投でいきなりボウズのがれ。これが木こりが一番好きなパターンです。あぐり用に2.7m磯竿を出して今日はトリック仕掛けで着実にやってもらいましょう。
 あぐりがトリックサビキに取りかかったところで、木こりは投げ竿を出して得意の「ボウズのがれ」をセット。赤イソメを付けて投げたら、大して吹いていない風にあおられて右隣の人の仕掛けにクロスしてしまいました。この人は発電機で水面を照らしていたので、夜釣りをやっていたのでしょう。謝って投げなおして、さて、次はヘチ用にボート竿を出します。結構忙しい。

足元は意外に浅い
 ボート竿に赤くてまん丸の小さな中通しオモリのついたブラクリ仕掛けを付けて、堤防足元に落とします。あれ? 3mあるかなしか、ってくらい?! 漁港奥の岸壁は5mはあったはずだけど、干潮時とはいえこのへんは浅いんだなあ。ヘチ占いやらなくてよかった。しばらく、仕掛けを上げたり落としたりしてみましたが反応がなく、上げてみると仕掛けに藻(というか「草」といったほうがいいくらいのワラみたいな雰囲気のやつ)がいっぱい絡んでいます。どうも底荒れしてるみたいです。ともかく、ヘチすれすれに落としてそのまま置き竿にすることにしました。上の写真は後でこの竿にかかった不運なアナゴです。この竿では、場所をちょっとずつ変えながら置竿してアナゴが大小3匹釣れました。
 今度は投げ竿の先端がガクガク、合わせを入れてリールを巻くと、乗った手応えがあってセイゴが釣れました。ただ、底魚狙いの下バリにはやはり草がいっぱい絡んでいます。何度投げても同じ状態なので、下バリを切ってしまいました。これじゃ普通の胴ヅキだわ(^^; でも、この仕掛けでヒイラギとイシモチの一荷釣りもあって、2本バリになっても「ボウズのがれ」は成績がいい。後でもう1本出した投げ竿には「イシモチ・セイゴ仕掛け」という胴ヅキの2本バリ仕掛けでハリにピンクの毛とチモトに夜光玉の付いてるハデなやつを付けたのですが、これは結局最後までなにも釣れませんでした。
 木こりが車に入っておにぎりを食べていると、後から隣に来たカップルの男の人が、あぐりに「この竿、当たってますよ」と教えてくれました。木こりがあわてて上げてみると、手応えなし。「たぶん小さいのがエサかじってるだけなんじゃないスかね」 今日はそのパターンが多くて、投げ竿にあまりハデなアタリは出ませんでした。聞いてみたらアタってた、というような釣れ方が多くて、結果的にはけっこう大漁だったものの、やってる最中の面白味はもうひとつ…… それからこの隣のおニイさん、そのあとも木こりたちがぼんやりしてたら「今度は間違いない!」って置き竿のアタリを教えてくれたりしました。釣り人は親切です。

あぐりにボラ炸裂
 さて、あぐりはというと、サビキにあまり反応がない。でも水面をしきりに魚がパシャパシャ跳ねている。そこで、サビキカゴをはずし、サビキを水面近くに下ろしてコマセをヒシャクでかぶせる、という釣り方に変えると、とたんにボラが入れ食い。跳ねてるのはボラ(というかイナ)でした。ただ、食える魚ではないのでリリース。釣るとリリース、釣れるとリリースの繰り返しで、そのうち、釣れるとあぐり「はずれろはずれろ」と唱えるようになり、しまいに「ボラ釣るのもう飽きた」(^^; 一回、様子の違う魚が掛かって、「お! コノシロかな」なんて言って盛り上がってたら、例の隣のカップルのニイさんが覗き込んで一言「サッパだ」、で、リリース(^^; この人、どうも他人を放っておけない性格らしい。
 ボラがあんまりよく釣れるので、木こりは渓流竿に簡単なウキ釣り仕掛けをセットして、コマセのかぶせ打ちでボラの引きを楽しもうと思ったのですが、見事に失敗。まるっきり反応がありませんでした。そのくせあぐりのトリック仕掛けにはエサなし、コマセなしでも掛かります。あぐりが「投げてみる」ということで、仕掛けを最初にセイゴが釣れた投げサビキに変えて投げる練習したのですが、やっぱり釣れるのはボラで、食える魚の反応はありませんでした。途中、ボート竿でちょい投げにも浮気したのですが、こっちは海底の草にからむばかりですぐ断念。
 そうこうするうちに投げ竿にもアタリがなくなってきたし、両隣も帰ってしまったし、切り上げることにしました。竿を1本ずつたたんでいたら、一番長い投げ竿にぴくぴくとアタリ。「お、最後の1匹だ!」って上げてみたらイシモチの小さいの。それでも「釣れた釣れた」って喜んでたら、近くで釣ってたおじさんが通りがかりにのぞいて、「何?」て顔するから「イシモチ」ってニコニコして見せたら、「小さいナ」だって。大きなお世話や(-o-; 立ち去りながら、口とんがらせて「30センチくらいのが釣れるんだけどなー」だって。知っとるわぃ! 釣ったこともあるわぃ! なんだか小学生くらいの子供が「オレなんかもっとでかいの釣ったことあるモンねー」って自慢してるみたいで、滑稽というか幼稚というか、ともかく、人の釣果にケチつける釣り人にだけはなるまいと心に誓う木こりでした。

ところで塩マムシは?
 先週、余りエサで作った塩マムシですが、実はあんまり使いませんでした。今日買った(生きた)赤イソメで足りてしまったし。まあ、ときどき2本針の片方につけてみたりはしたのですが、結局塩マムシで釣れた魚はありませんでした。塩マムシが使えるのかどうかは、まだ今後の課題です。

シーサイドパーク見学
 帰り道、先週発見した風力発電施設を見にいきました。波崎海岸に面した「シーサイドパーク」という小さな公園になっていて、駐車場にはサーファーの車がたくさんとまっています。海からあがったサーファー達がポリタンクの水を浴びたり、バスタオルを腰に巻いて着替えたりする姿がたくさん見られました。「女の子もこんなところで着替えてるの、大変だね」と、あぐり。サーファーが入っている海岸で投げ釣りをしている釣り人の姿もありました。サーファーが釣れちゃったりしないのかなあ。
 巨大プロペラタワーは2基あって、2基で年間に270万キロワットアワーの電力を発電するのだそうです。海岸地方を苦しめる強風もこういう利用法があるのですね。『風の又三郎』の宮澤賢治はかつて、岩手の海岸にたたきつける強い波浪を利用した「波力発電」の実現を夢見て構想をノートに書きつづっていたと何かで読んだ記憶があります。2基の巨大なプロペラを眺めていると、なんだか、賢治のノートの中から抜け出してきた幻のように思えて、うれしいような、変に不思議なことのような気がしました。

料理
 鹿島のファミレスで食事してから帰宅。さっそく夕食の準備にとりかかります。セイゴはアライに、アナゴとイシモチの一部は天ぷらに、残りのイシモチとヒイラギは一夜干にすることにしました。
 右のセイゴをさばいたのが左のお皿です。目打ちを持ってないので、アナゴをさばくのはけっこう大変ですが、食べるとウマいから頑張ります。
 一夜干は、最近買った干し網で作りました。翌日の夜、焼いて食べましたが、ぬるぬるのヒイラギも塩でぬめりを取って干物にすると実にウマい。イシモチの一夜干も絶品でした。この干し網のようなちょっとした道具を持ってるかどうかで、小物や外道を喜べるかどうかが違ってきます。「道具のコツ」のページもごらんください。

あぐり

今回は食べられる魚が釣れなかったので、今度は食べられるのを釣りたいな。